2020.12.10

失われた規律

毎日、コロナに感染した人の数が公開される。国・都道府県・市町村の順に危険度などがマスコミにより報道されている。重症者数もかなりの人が出てきているのも事実であろう。経済対策として本年は一般会計を3次補正まで行って起債を発行して対応している。その額はリーマンショック時の3倍に達するという。単年度で100兆円を超える借金は一体誰がどのように返済していくのであろうか?国が借金をどこにしているのか?都市銀行や地銀信用金庫である。言い換えれば国民である。国民から預かった預貯金は銀行を通じて国にお金が回る。その証券(国債)を銀行は引受け市場で運用する。ところが低金利であることから日本銀行が、各銀行から引き受けるのである。日銀は引き受けた国債を運用し、ETF等を買い入れるのである。株式の購入である。大きな2頭のクジラが日本の株式市場を買い支えているのである。もう一つはGPIFの年金運用である。しかし皆さん考えてみてください。世界の国々の経済は停滞し、経済活動が出来ない状態にあることを。その中で日経平均株やニューヨークダウ平均株など軒並み史上価格上限を突き抜けました。おかしいと思わない方がおかしいでしょう。いくらワクチン業者の株が上昇してもこの様にはならないでしょう。各国の中央銀行が景気対策の為に市場にお金をバラまいています。このお金は一体どこへ行ったのでしょうか?倒産寸前の飲食店やホテルに流れたのでしょうか?疑問ですね。お金はお金がある所へ流れます。例えば生命保険の変額保険に加入していると、普通に保険料を支払っているだけでも、株価の上昇により配当金が受けられるものがあります。下がれば損をするかと言うとそうではなく、保険料を払い続ける人に突然お金が舞い込んでくる。株は安い価格で求め高い価格で売ると益が手に入ります。日銀はどうなのでしょうか?株の買い坐さえをしているとすれば、高い価格でも買っているでしょう。とすると、市場の投資家が一斉に売り始めると価格は下がり大きな損をすることになる。日銀は損は出来ないので急いで売る事になるでしょう。とすると、さらに暴落する。世界の中央銀行で波状的に発生したとするなら、世界の経済は大混乱になるでしょう。財政規律を正さなければならないと考える。最近、年金医療福祉の財源の不足の事を全く報道しなくなりました。毎年120兆円を超える財源に借金をして賄っている。消費税の引き上げがその財源としているが果たして充当されているのだろうか?甚だ疑問である。今、あらゆる場面で規律が失われている。政治家は貰ったものは返したら済。罪に問われない。ある自治体では交通事故を何度も繰り返しても何のお咎めもない。責任を取らなければならないという気概が全く欠落してしまった。正しい事を言う事が疎まれるそんな時代なのか?腐りきった組織は自己修復の能力は無い。腐りきるのを待つしかないのか?其れとも革命者が出てくるのか?

小牧社労士事務所*経営者セミナー「新リストラ時代」
有限会社レイバー経営者コラム「失われた規律」