2024.11.10

注目された選挙戦

 2024年の注目選挙戦として、日本では第50回衆議院選挙が注目されました。この選挙は、自民党が過半数を維持するか、野党がどれだけ議席を伸ばすかが焦点となりました。政治と金に関心が集まり選挙中の2000万円支給には様々な憶測が有権者を翻弄させ、自民公明連立政権与党の過半数割れとなり国会運営に変化をもたらす結果となった。又地方選挙として現在進行している兵庫県知事選では7人の候補が激戦しているが、前知事のハラスメント問題で辞任を余儀なくされての再選を目指す注目の選挙戦となっている。政治家は国民や市民から「安心安全に生活できる世の中を創ってもらいたい」との信託を受けて仕事を行うことを業としているが、ともすれば自身の私腹を肥やす又はその子孫に財産を承継する相続税も発生しない抜け道を利用していることが国民に知れ渡り政治屋の悪行に審判をほんの少し下した結果が両選挙に見ることが出来る。

 一方世界では強国アメリカ大統領選挙が行われていた。現地時間の11月5日に一般投票が行われました。今年の選挙では、民主党のカマラ・ハリス現副大統領と、前大統領である共和党のドナルド・トランプ氏が対決。ジョー・バイデン現職大統領は再選を断念し、ハリス氏を後継候補に指名しました。もしハリス氏が勝利すれば、アメリカ初の女性大統領として歴史を刻むことになるはずでした。しかし、開票の結果、トランプ氏が必要な選挙人票数を確保して当選しました。私は顧問先様に訪問する際この選挙の行方はと聞かれたときは「トランプ」ですと答えていました。拮抗しているマスコミ報道ではありましたが、私の見方は「アメリカは変わっていない」が起源でした。つまり(現実的具体的政策の見える化)(歴史的に浸透している差別思考)この2点でした。

 日本の総理大臣を選任したときもこの点には着目しました。同じ現象が派生し衆議院選挙でも同じでした。

 ドナルド・トランプ大統領は「アメリカ第一主義・強いアメリカを再び」の理念の下で、具体的に物価高対策に対する関税と減税政策を打ちだした。

 国民民主党が「手取りを増やす」政策で衆議院選挙を戦ったのと類似しています。いま国民の強い関心は未来デザインよりも「明日の飯」にまで深刻化していることを見ることが出来る。

 話を企業経営の立場に切り替えると、現在労働紛争が様々な企業で勃発しています。「残業代の未払いや、有給休暇の自由利用問題、ハラスメントによる精神病罹患」などで企業経営者に対して従業員からの訴えは頻繁です。このことも生活苦からの表れの一つなのだと理解しなければならない。金銭的苦もあれば精神苦もある。経営者は従業員の変化に着目して見落とさず対処しなければなりません。

 国の政権運営がある意味で正常化したともいえますが、政権与党は経験したことの無い運営に直面し、財政・政策の正常な履行がなるのか心配でならない。景気は更にそこに向かっているように思えてなりません。

有限会社レイバー経営者コラム「注目された選挙戦」