猛暑が続き農作物の成長に多大な影響を及ぼした今夏。全国の水がめであるダムの貯水量は激減し飲み水に不安を及ぼすに至った。11月23日恒例の福知山マラソンのスタートラインに立ち周りを見渡すと、例年にない参加者の少なさに驚く。全国各地での開催数による減少か?当地開催魅力の減退か?はたまた経済停滞による参加意欲の減退か?脳裏をめぐるものはたくさんある。色づき始めた紅葉の葉っぱが急激な気温の低下と秋雨により観賞の時を待たずに散ってしまった。日本には四季がある。故に様々な風情を楽しみ心豊かにすることが出来る。春には夏には秋には冬には其々厳しい自然との共存があり楽しみの一つでもある。毎年繰り返される四季ではあるが、同じことは2度と無い。常に成長しているからであると考えるからである。紅葉の葉も朽ちて栄養素となり新たな息吹となって存在する。不要となったモノはこの世界から姿を消し新たなものとして蘇ってくる。マラソン大会も全国開催地の乱立で競争の原理が働き、最も生き残ろうと努力する大会だけが存在し又は消えていくのかもしれない。企業も同様で競争の原理が働き、弱肉強食の原理により強いものが生き残ると思いがちであるが、そうでは無い。適者生存の原理により適合したものが生き残るのであると考える。存在不用となった形態は姿を消し又新たな創造がそこにはある。世界経済は人間の手によって作り出されているもので自然発生的に生まれてきたものではない。人間は「万物の霊長」といわれるように生物の中で最も進化した生き物である。植物学者ユンクは二名法により人間の学名をホモサピエンスとした。ホモ(homo)人(名詞)・サピエンス(sapiens)知恵のある(形容詞)人間が「万物の霊長」といわれる所以は生物の中で、唯一理性を自律的に制御できるという特徴を多く持っていることだという。愛すること・迫害すること・騙すこと・殺すこと・犯すこと様々な理性を常にコントロールしている。しかるに今世界各国では悲惨な戦争が勃発しているが、理性の制御がきかなくなったリーダーによって惨劇がおこった。日本では政治と金にまみれた腐敗政治が国民を苦しみの窮地に追いやろうとしている。理性を自律的に制御できなくなった利己私益をのみ追い求める人の裏の部分が強さを増している。今一度「人間の尊厳」とは何かを見つめなおしてもらいたいものである。私達企業も今の時代に即した必要とされる存在として努力を惜しまないよう風情を楽しみながら積極的に企業展開して参りましょう。
|2023.12.08