台風10号は、のろのろ速度で日本列島を襲った大型で強力な台風の一つとして、日本各地に大きな影響を与えました。特に、九州地方や西日本を中心に猛烈な暴風や豪雨が発生し、河川の氾濫や土砂崩れなどの甚大な被害をもたらしました。また、広範囲にわたる停電や交通機関のマヒも発生し、生活インフラへの打撃が大きく、各地で避難指示が出されるなど緊急対応が続けられました。台風の影響は自然災害だけにとどまらず、農業や漁業といった一次産業にも深刻な打撃を与え、特に米の生産に大きな影響を及ぼしました。日本では米は主食として欠かせない存在であり、その生産が気候条件に大きく依存しているため、自然災害が直接的な供給不足や価格高騰を引き起こすことがあると思われます。
台風10号がもたらした豪雨や強風により、特に米どころである九州地方を中心とした水田での稲作に甚大な被害が出ています。暴風により稲が倒れたり、洪水で水田が浸水し、収穫前の稲作が全滅する事例も見られました。さらに、農業用水の供給が不足する地域では、水不足によって稲が十分に成長しない状況も発生しています。
台風の被害に加え、ここ数年続く異常気象(例:長梅雨や高温)が、コメの品質や収穫量に悪影響を与えています。特に、2024年の夏も異常高温が続いたため、多くの地域で稲の成長が鈍化し、収穫量の減少が懸念されています。
米の供給が減少すると、まず米の価格が上昇します。特に、国産米への需要が高い日本では、品質の良い米の価格が急騰する可能性があります。すでに、スーパーや市場では一部の米の価格が上昇傾向にあり、今後も台風や異常気象による影響が続くと予想されています。対策として、家庭内での備蓄が重要です。特に、真空パックや乾燥米など、長期保存可能な米を購入し、備蓄することが推奨されます。また、米を使った保存食も有効だと考えます。
私も6年程前から水稲栽培を行っており今年は、1町歩程の耕作をして米を収穫し終えました。毎年何らかのトラブルで満足できる収穫はいまだ出来ておりません。台風・熱波・豪雨・水害・水不足・日照不足など天然産物は常にこれらの事象と隣り合わせのリスクを伴って期間が長く成果物を手に入れるにはドラマが存在します。どんなことでも一朝一夕にはいきません。辛抱強くコツコツ積み上げてこそ、実りある一粒のお米を食するひと時の幸せを満喫できる喜びがあるのではないかと感じています。
円安と需給価格のアンバランスによって、物価が高騰し続けることは想定できます。コメの価格の上昇は肥料や生産物資(燃料・資材)の高騰により避けられず、生産者人口の高齢化等により廃業・倒産なども顕著に発生してきており、益々の食料需給率は低下し、商品価格は高騰するものと考えます。少しずつの備蓄を考えましょう。